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娘の名前は、平和の「和」と書いて「にき」。万葉集などで使われていた、すごく古い読み方なんです。由来は、主人の名前「和徳(かずのり)」と、私が幼い時に亡くなった母の名前「和子(かずこ)」なので、その二人に共通する漢字ということ。母は駆け出しの彫刻家だったのですが、私が好きな女性彫刻家ニキ・ド・サンファルにも通じますし、海外にいっても呼びやすい名前でいいかなと思って名付けました。
それと、もうひとつ。神様は二つの魂を持っていて、その一つが「和魂(にきたま)」もうひとつが「荒魂(あらたま)」って言うっていう 話があるんです。「和魂」のほうの魂は、穏やかで、優しくて、雨を降らすような自然の恵み、そんな特徴を持っているそう。和 もそういう子になりますようにという願いを込めてこの名前にしました。いつもにこにこしているのも名前のおかげかな(笑)。
夫はタップダンサー、そして私はミュージシャンなので、和はいつも音楽に触れています。そのせいか音には興味津々。特にパーカッションやアフリカ音楽などのリズム系のサウンドを聞かせると、足をばたばたと動かして反応するんです。お医者さんにも、足の力が強いねって言われました。足だけじゃなく握力も強い、頑丈な子。今では、親指で腕を握ってつかまりそこにぶら下がれるほどになりました。産後初期から、赤ちゃんが起き上がろうとするときに手を引っ張るようにしていたら、ぶら下がれるようになるんです。以前、赤ちゃんの運動能力と知的能力の発達の関係性を研究したニキーチン夫妻の本を読んだのですが、それによると、簡単なエクササイズを繰り返すことは言葉を覚えたり、何かに興味を持ったりする上ですごく良い効果があるのだそうです。
胎教というわけではないのですが、臨月ぎりぎりまで普通にライブなど音楽活動をしていましたし、「赤いりんご、おいしそうだね」とか「これに、オレガノを入れます」とか、視覚的な言葉遣いや、分からないだろうと思わずに、細かく丁寧に話すなど、お腹にいて目の見えない彼女に音声的な働きかけもしていました。
昨年、京都精華大学shin-bi ギャラリーで私の作品展示もしていただいたのですが、この子を産んでから彼女をモチーフにした写真が一気に増えましたね。実は、私は音楽をやる前にフォトグラファーだった時期があるのですが、昔はフィルム買って、現像出してと、けっこう大変でしたけど、今はほんとに、朝起きて着替えさせて裸のときに、ああいい感じ!って思ったらすぐカメラ取ってきて撮ることができる。お風呂上り、私が 着替える途中、突然のシャッターチャンスに急いで撮るなんてことも。ほとんど裸で、私が上にまたがって撮ってるっていう(笑)。面白い被写体がいるので毎日、見逃せません(笑)。
最近、プロデュースしたスキンケア商品「Preens」にも、そんな娘に対する愛情をこめています。それは、私が作った基礎化粧品を娘と使えたらいいなと思ったのがきっかけの一つだからです。妊娠してから気付いたのですが、普通の基礎化粧品と比べると、マタニティー向けのものは意外に少ないなと思ったんですね。機能性は高いけれど原料がとてもケミカルだったり、安心な原料を使用していても、香りや使用感、機能性が少し物足りなかったりして。なので、妊娠中に自分でアロマセラピーの精油を調合して作ったマッサージオイルなどのレシピなどをベースに、プロのアロマセラピストの意見なども取り入れて開発しました。
娘を出産してから、自分のこども時代を思い出す事がよくあります。私は兄・姉・妹・弟、上下に全員いる6人兄弟の大家族で育ちました。父 はクリスチャンで、すごく厳しい部分もあったけど、けっこう放任でしたね。いいも悪いも、変わっている家族でした。そんな家族に育って私自身、家庭って社会の縮図だと思うようになったんです。ですから、和を育てる上でも、家族の触れ合いやコミュニケー ションを大事にしたいって思います。そこに信頼感と安心感があれば、こどもだけじゃなく父親も母親も皆それぞれ、外に出て 行ってもぶれることなく生きていけると思うんです。政治だとか環境だとか社会には問題点もたくさんあって不安になる事も多いですが、その手前に、家族っていう環境がある。なので、そういう「絆」をしっかり紡いでいきたいですね。
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