もしも、マタニティ。

もしも、マタニティ。
伊藤有希子 Yukiko Ito MilK日本版 編集/1986年、神奈川県生まれ。「かわいい」を追求する乙女編集部員。文化服装学院スタイリスト科、FD専攻卒業後、『spoon.』『shortcoco.』編集部を経てMilK日本版に合流。同誌にてエディトリアルおよびスタイリングを担当&勉強中!

ヒーロー見参!

 現在発売されているMilK日本版最新号、
 特集は『HERO&HEROINE - こどもの変身願望叶えます!- 』。
 
 
この特集の巻頭にくるファッションページをどうしましょう?
と打ち合わせをしていたときに、ふと頭に浮かんだもの...。
それは、昨年末に展示会で見つけたlucien pellat-finetのサマーニット。
 
 
ポパイ、どーん♥
  
 
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おとなサイズもありますよね。
 
 
これで何かできないかしら?
 
 そんな発想からはじまったのが、こどもたちが想い想いのヒーロー
&ヒロインに変身しているストーリー。
 
 
 
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スタイリスト・山本マナさん、フォトグラファー・TISCHさん、
ヘアメイク・石川ひろ子さんが素敵なビジュアルを作ってくださいました。
 
ポパイのニットを使ったスタイリングはこちら。
 
 
 
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 本誌には掲載されていない別カットです。
 
 
モデルのジャック君はポパイが大好きだったようで、
「i'm Popeye!!」と叫びながら、
終止“マッチョな水兵さん”っぽいポーズをしてくれていました。
なんだか、だんだん、あごが割れているようにすら見えてきて...。
 

以前、映画の特集をした時の撮影で、

スパイダーマン役をしてもらった男の子がいたのですが、

偶然にも彼はスパイダーマンの大ファンでした。

(ハロウィンには毎年スパイダーマンになるんだー!と言っていたっけ)

テンションの上がったその少年は、顔を真っ赤に塗った

“スパイダーマンメイクをしたまま電車に乗って帰っていきました。

 
 
大好きなキャラクターになりきったキッズは無敵です。
正規のコスチュームを使わなくても、黄色いスカーフひとつで...
白いタイツを履くだけで...赤白帽子のかぶり方を変えるだけで...!
こどもたちはヒーローになりきって、とてもいい表情をしてくれます。
そんなキッズファッションの楽しさが伝わればいいなと思っています。
 
 
笑顔がいっぱいの撮影でした!
こどもは、おとなたちを笑顔にしてくれるヒーロー。
 
本編はMilK日本版14号にてご覧いただけます。
ぜひ、見てみてください。
 
 
 
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ルネ・マグリットのパイプの絵

昨年から仕込んでいた撮影がひとつ、終わりました。

テーマは『Trompe L'oeil』。

フォトグラファーKinoshita Tchiéさんの過去の作品と、
彼女が本業とは別に、妹のNORIさんとこつこつと作りためていたアート作品、

このふたつに感動したのがきっかけでスタートした企画です。


Tchiéさんの写真には、どこか、"気持ちのいい違和感"があります。


ファッション写真は、ドキュメンタリーであっては成立しません。
それがアートであっても同じだと思います。

見せたい服があって、その服がポジティブに、
ある程度の情報性を持って写っていることが重要な条件。

あたりまえのことなのですが、MilKの編集者として私はいつも、
このことを繰り返し、繰り返し、自分に言い聞かせています。

言い聞かせた上で、おもいっきり芸術的なものを、
クリエイターの方々に期待するんです。

なぜなら。

アーティスティックな(=絵として素晴らしい)ものに、
「どうしてこの服をこのシュチュエーションで撮ってもらったのか」
という明確な理由が結びついてはじめて、
しっかりと編集されたファッションストーリーになると思うから。


両方を達成させるには矛盾が生じることもあるのですが、
どんな撮影でも、着地点は必ずあります。
(私は未熟者なので、これを見つけだすのに毎回、必死です...)



Tchiéさんが撮る写真の場合、その着地点となっているのが、
"気持ちのいい違和感を生み出す"ことのように思えます。

例えば、ドキュメンタリー調の写真に、
「これは現実にありえる?ありえない?」という違和感(ヒント)を少し残す。
そのヒントこそが、ファッション性を高めるために重要な情報になっている。

または、まるで絵画のように撮られた写真の中にコレクションブランドの新作を入れて、
人物や服にリアルを残し、そこに目を向けさせ、"違和感"の答えとして用意している。

この「わかる、わからない」の絶妙なバランスが、
見る側を楽しませてくれるのだと教えてもらいました。



今回の企画でも、"気持ちのいい違和感" が味わえる写真を撮って頂いています。


撮影の打ち合わせでお会いする度、
彼女のかばんにいつも入っていたのは、ルネ・マグリットの作品
『ceci n'est pas une pipe(これはパイプではない)』のカラー出力。

この言葉になぞって表現すると、
今回撮影したファッションストーリーの中には『○○ではない』
がたくさん登場しています。


3.26 発売のMilK no.12にて、観て頂けるとうれしいです。


つたない言葉でしか伝えられずもどかしく...

しかも写真を語れる程の実力はないのでとっても恐縮ですが、
今後もこの場所をかりて、ファッション写真について考えられたらと思っています。

MilK読者の方々の意見も、ぜひお聞きしたいです。

そして先輩のみなさま、今後も力を貸して頂けると幸いです。








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